人形供養に関するロイター通信の3か月に及ぶ密着取材がございました。
その内容をご紹介します。
同時に、人形供養の流れをご理解いただけると共います。
日本人が大切にしてきた供養の心感謝の心。少しでも海外の方に伝われば幸いです。
本寿院にて人形供養取材
平成26年4月13日、本寿院人形供養です。
四月もたくさんの方がお参りになりました。
今回はロイター通信の取材がありました。 お人形をご供養するということが、海外ではありません。
そのような日本の文化を紹介する番組で海外で放映される予定です。
包丁供養・針供養・印鑑供養・華供養 日本にはいろいろな供養があります。
人形供養は、処分ではなく、「ありがとう」と報恩感謝の心を振り向けることです。
感謝の心を持つ。日本人の心が、供養のこころではないでしょうか。
東京 本寿院にて人形供養
平成26年5月11日9時 まず本寿院での人形供養が行われました。
本寿院にて人形供養が行われた後、野焼きは東京ではできず、日光の山のお寺にてお焚き上げ法要が行われます。ロイター通信の取材クルーは、本寿院と日光までおっかけ取材となりました
ロイター通信の取材がありました。
針供養・華供養・印鑑供養・・・すべてのものに感謝する日本のこころです。
なかなか海外では理解できないようです。
人形を処分したいんですが・・・という方はお断りしています。処分するならどうぞ、ゴミ焼却所へ。
当院では、「供養」をしております。(よくある問合せですが・・・)
平成26年6月23日
日光 尊星王院にやってきました。 今日は、人形供養法要です
この時に合わせて、ロイター通信のクルーが取材に来られました。
外国人にとって、人形供養は謎である
記者曰く
「テディーベアのぬいぐるみが汚れたら、ゴミ箱にポイ捨てする。
それをなぜ供養するのか?
ぬいぐるみに、なぜ命が宿るのか?
日本人の考えがわからないという
ロイター通信 人形供養取材風景
日光にある山のお寺「霊符山 尊星王院」です。
記者とは、現地で待ち合わせ。
日光 東照宮から約15分ほどの場所にあります。
まずは、本堂内にて人形供養法要が厳修されます。
尊星王院では、尊星王に供物をささげ、64本のろうそくを灯し、法要を厳修します。
通常は、僧侶のみの人形供養法要になりますが、今回は取材ですのでクルーも参列します。
一門の僧侶が参集し、法華経を読誦します。
ろうそくの明かりに照らされて、荘厳な雰囲気となります
約一時間の人形供養法要を本堂にて厳修後、お焚き上げの場所に移動します
本堂から歩いて約5分ほどの場所です
先導が、鐘を鳴らしながら、一列になって下座先進で移動されます。
静かな山の中に、鐘の音が響き渡ります
人形供養お焚き上げ
さて、いよいよお焚き上げ点火となります。
その前に、壇を清めていきます。
真言を唱えながら、四方に塩をまきます。そして結界を作っていきます
次に、お米を精霊に献上します。
次に、日本酒 とその場に人形供養壇を組み、御仏を勧請します
住職が、人形供養の儀軌に沿って修法を行い、表白を読み上げます。
表白 ひょうびゃく とは、その法要の主旨を述べるものであり、法要の中心とされるものです
この時に、御仏の名前を唱え、招請し、願主の名前を読み上げます
「浄火」という住職の合図をもとに、脇僧が火を灯します
人形に点火
壇を組み、人形に着火されました。
人形ばかりでなく、ぬいぐるみなどには化学繊維の物が多く含まれます。
ですから、焼くと黒い煙が出てしまいます。
環境に配慮し、分別して、代表してお焚き上げを行います。
人形が点火され、燃え上がってきます。
その間、一門の僧侶は、法華経を読誦していきます。
炎と人形が燃える音の中、僧侶の大きなお経が唱えられていきます
人形供養の炎は一瞬にして住職の身長をゆうに超え、大蛇のような炎となり天空に上っていきます
人形供養の炎が大きくなったころ、法華経に続いて般若心経が奉読されます。
燃えている間、式衆僧侶の般若心経が繰り返し唱えられます。
人形供養法要終了しました
法要後、不動真言・地蔵真言・念仏が唱えられ、回向文が奉読されます。
最後は、僧侶以外の参列者(スタッフ)の一緒になって真言をr唱え合掌します。
山の静けさの中で、皆の声が重なり、大きな龍のようになって人形の魂は天上に昇っていきました。
終了後、ロイター通信 インタービュー
人形を燃やす意味?かわいそう?などなど、日本の文化である「お焚き上げ」という事が理解できないようです。
人形供養は、ゴミ焼却式でも、お別れ会でもありません。今までの感謝の法要です。
すべての物には命があります。
特に人形は、可愛いからだけでなく、人形(ひとがた)というように人の形をして、身代わりとしての意味合いがあります
様々な災難を、人形が代わりに背負ってくれ、代わりに浄火に包まれ燃やされます
ある国のお姫様が誕生すると、人形を作り、そのお姫様が廟になれば、その人形を身代わりとして海に流したり燃やしたりする風習の地域もあったようです
また、ひな人形や五月人形は、子供が大きく元気に育つことを願って飾られます。
様々な厄をよけるのですね。
また、抱き人形ともいわれるように、子供が人形を抱いているだけで何だか落ち着きます
それは、人形に語り掛け、時には父として 母として
心の寂しさを取り除き、時には、兄弟 友人として
そして、わが子として愛で常にそばにいて話しかけた人形
人形供養の心 人形が輝いて見える
人形供養を行うと、人形が生き生きと輝いて見えてきます
それは「役目を終えた」清々しさではないでしょうか?
こうして人形供養されるという事は、大きく元気に育ってきたあかしでもあります
病気・事故など様々な災難がある中で、無事にやってくることが出来た。
それも、人形さんのおかげといっても良いのではないでしょうか?
このような話をしますと、涙される方も多くあります。
それは、人形を買ってくれたご両親の気持ちが伝わるからです。
ご両親や祖父母が、どうか元気に大きく成長してほしいと願いを込めたものです
そんなたくさんの思いをうけて、こうして成長できました。
ご両親に感謝です。多くの方は、もうすでにご両親は鬼籍に入っておられる場合が多いかと存じます
あの世にいるご両親や祖父母への感謝の心をこめて人形供養を行いました
「ありがとう」という心を添えて、大切な人形さんのご供養です。
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