人形供養とは、日本人の素晴らしい「感謝の心」ではないでしょうか?すべての物に魂や宿り、感謝の心を振り向ける。人形供養の相談例と古くから行われてきた人形供養とは何か?を紹介していきます
Q:ゴミとして処分してしまった後でも人形供養は可能なのでしょうか
Q:人形供養のお布施についていろいろ調べてみたものの、どのようにお渡しするのがよいのかわかりません。
Q:むき出しの人形のみなので人形供養に出したら良いのか

人形供養には、いくつかの方法があります。代表的な方法を紹介いたします。
Q:人形って供養しないといけませんか?
人形は、可愛いから作られたのではなく、わが子が元気で大きく育つようにという願いから「ひな人形」や「五月人形」が飾られてきました。
人形――人の姿に似せて土・木・紙などで作られたもの。その発生は古く、紀元前2000年頃のエジプト王朝まで遡ると言われ、信仰の対象でもありました。
日本では平安期、貴族の子どもの遊び「ひいな(雛)」から、互いに作用し合って江戸期に雛人形として発達します。「ひな祭り」の起源には、五節供の「上巳(3月3日)」に行う禊や曲水の宴の習俗も結びついています。現代でも、ひな人形には「子どもに災いが降りかからないように」という家族の願いが込められ、祖父母・両親から贈られます。
陰陽師と人形(ひとがた)の供養
人形は「人の形」。災いや禍を人形に移し、燃やす・流すといった呪術的用法が伝わります。紙の人形(ひとがた)に氏名や年齢を書いて祓う「大祓」や、身体を撫でて穢れを移す「撫物」、流し雛なども同系の習俗です。


藁人形に込められた呪いと厄除け

藁人形は古くは副葬や厄払いに用いられ、後世には丑の刻参りの呪具としても知られます。一方、地域によっては集落の厄を背負わせて外に送り出す厄除け行事としても伝わっています。
恐山の夫婦人形

恐山では、若くして亡くなった方のために新郎新婦の人形を奉納する習俗があり、あの世での幸福を願う「ひとがた」としての意味が見られます。
参考:ウィキペディア/コトバンク/日本玩具文化財団/人形の久月 など
人形は何のためにあるのか?
わが子の成長祈願、厄や災いの身代わり、夫婦役としての祈り――。
日本人は、命あるものとして人形を愛で、祈りをかけてきました。人形供養は、その人形に「感謝の心を向けて送り出す」行いです。海外メディア(ロイター等)の取材でも、日本独自の感性として紹介されています。

雛人形がリサイクルで流通しにくい理由
雛人形・五月人形は「身代わり・厄除け・成長祈願」の役割を担ってきました。他人の厄や願いを受けてきた人形を、別の子の節句にそのまま飾ることは本義にそぐわない、という考え方が広くあります。
呪いの人形という話題について
海外の儀式用人形など由来不明のものを飾った結果、不安を覚えて供養を希望される事例もあります。大切なのは、由来や意味を理解しつつ、心の整理のために「感謝と送別の儀」を行うことです。
日向坂46 小坂菜緒さん主演『恐怖人形』
乃木坂46の人形供養

A:人形供養はとても大切です
人形は祈りと願いを受け止めてきた存在。寺社での法要で魂を鎮め、感謝の心を向けて手放すことが供養の本質です。


明治神宮 人形感謝祭は例年11月頃に開催(年によって中止・変更あり)。
長福壽寺の人形供養
千葉県・長福壽寺では、受付後しっかりと供養のうえお焚き上げ。専用炉を備え、メディア紹介も多数。
Q:宅急便で送ることはできますか?
A:可能な寺社が多いですが、条件や受け入れ品目・料金は各寺社で異なります。
例)東京 本寿院:必要事項を同梱し随時受付。
例)千葉 妙泉寺:事前の電話連絡が必要。
ガラスケースや雛壇、遺品・ぬいぐるみ等の取り扱い可否、追加費用、返送条件などを事前に確認してください。
供養の依頼先と方法
寺社に依頼する

日時指定の年中行事型(例:明治神宮「人形感謝祭」)と、通年受付型の寺社があります。
◆関東で有名な人形供養
◆北海道・東北で有名な人形供養
◆東海地方で有名な人形供養
◆甲信越北陸で有名な人形供養
◆近畿地方で有名な人形供養
◆中国・四国方面で有名な人形供養
〇古くなった人形は、供養する方が良いか?また飾った方が良いのか?
協同組合や葬祭業者に依頼する
地域の人形協同組合や葬祭業者が供養祭を催す場合があります。葬祭業者経由では読経のみでお焚き上げを行わず、最終処理は産業廃棄物になるケースもあります。条件や費用を必ず確認してください。

自分で手放す(自治体ルールに従う)
心から感謝を伝えたうえで自治体ルールに従い処分する選択もあります。野焼きは多くの自治体で禁止です。
人形供養のチェックポイント
決断したタイミングで受け入れてくれるか
年に数回のみの受付か、通年受付かを確認。明治神宮 人形感謝祭のように時期が限定される催事もあります。
付属品(ガラスケース・雛壇)も受け入れ可能か
不燃物・大型付属品は不可や追加費用の寺社があります。事前に要確認。
供養料の目安
寺社により異なります。一体単価 or 箱単位など方式も様々。一般的には3,000円〜10,000円程度の目安例がありますが、内容・規模で変動します。費用だけで選ばず、供養の実施状況(参列可/報告有)も重視しましょう。
お焚き上げの有無
条例・設備上の理由からお焚き上げを行わない寺社もあります。その場合は適法に処理されます。法要できちんとお別れを行うことが大切です。
人形供養で有名な寺社紹介
東京
本寿院の人形供養(郵送可)/毎日9:00–18:00受付、毎月第2日曜9:00 公開法要、千葉にある山のお寺でお焚き上げ。
千葉
長福壽寺の人形供養(郵送可)/専用火葬炉あり。

神奈川
円宗院の人形供養(郵送可)/毎月第1日曜9:00 公開法要、お焚き上げ。目安:縦+横+高さ=約70cmで5千円ほど。

まとめ
どの方法であっても、感謝の心でお別れすることが人形供養の要です。寺社での法要は義務ではありませんが、心のけじめとして多くの方の助けになります。どうぞ「ありがとう」の気持ちでお送りください。
よくある質問(FAQ)
Q:人形を手放すときは供養しないといけませんか?
A:ゴミとして処分しても法的問題はありません。ただ、多くの方が「そのまま捨てるのは忍びない」と感じます。供養は生きている私たちの心の整理の側面もあります。供養という形で感謝を示し、前に進む助けにしましょう。
Q:人形供養の費用はどれくらい?
A:寺社や方式によります(1体単価/箱単位など)。一般的な目安例は3,000〜10,000円程度ですが、内容で変わります。各寺社の案内を確認してください。
Q:宅配便で送れますか?
A:可能な寺社が多数あります。発送条件・受入品目・お布施・返送条件など、各寺社ページをよくご確認ください。参列できる場合は持参参列をおすすめします。
Q:ガラスケースや飾りも受け入れてもらえますか?
A:不可/条件付き可など対応は様々です。人形のみ受付の寺社もあります。必ず事前確認を。
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