お寺ネット 人生相談
相談者:えみる さん/2008年1月20日/No.734
当時の相談タイトル:信じられない
母親との関係に悩む自分を、夫は理解してくれていると思っていた。その夫が悩みを笑い者にしていたと知り、誰も信じられなくなった相談です。相手の本心を確かめることより、まずご自身の安全と、安心して話せる相手につながることを考えます。
今、死にたいほどつらい方へ
今ご自身を傷つけそうなときは、一人で抱えず、安全に頼れる人や相談窓口に「今、一人でいるのが危ない」と伝えてください。危険な物から離れ、安全を保てない、重いけががあるなど緊急の場合は119へ。相手からの暴力や脅しで差し迫った危険がある場合は110へ連絡してください。
#いのちSOS:0120-061-338(無料・毎日24時間)。電話が難しい方にはSNS・チャット相談もあります。厚生労働省「まもろうよ こころ」で相談方法を確認できます。
ご相談内容
以前、母について相談しました。夫は私を理解してくれる、家族がいれば乗り切れると思い、夫や子供のために頑張ってきました。ところが、夫が陰で母のことや悩む私のことを笑い者にしていたと知りました。
夫は謝るどころか、「お前みたいな面倒なおまけがついているのをもらってやって、まだ文句があるのか。嫌なら出ていけば」と言いました。母のことで悩んでも周りは「お母さんを大事に」と言うばかりだったので、夫が受け止めてくれたことをありがたく思い、尽くしてきたつもりでした。
結婚して13年、義理の親とも仲良くなりたいと頑張ってきましたが、そこでも笑われていたと感じています。母親のことは私のせいなのでしょうか。私の親だから、私がすべて責任を負わなければいけないのでしょうか。夫にも母にも会いたくありません。誰も信じられず、死にたいほど苦しいです。
※ご相談原文を読みやすく整理しています。先に投稿された母親についての相談は今回の資料に含まれていないため、その事情を推測で補っていません。
当時寄せられた返信(要約)
華 さん/2008年1月20日/No.737・No.747
まず早まった行動をしないよう呼びかけ、その後、信頼していた夫の冷たい言葉へのショックを受け止める返信が寄せられました。また、夫の真意を冷静な話し合いで確かめることを勧めていました。
ただし、話し合いは安全が保てる場合の選択肢です。怖さや威圧があるときに、相手と二人だけで話すことを急がせる案内にはしません。
お寺ネット住職
えみるさん、夫だけはわかってくれると信じ、その支えを頼りに頑張ってこられたのですね。その相手に悩みを笑われ、突き放す言葉を向けられたことは、とても深い傷になったのだと思います。今すぐ人を信じ直したり、気持ちを落ち着かせたりできなくても、ご自分を責めないでください。
お母さんの言動を、すべて背負わなくてよいのです
お母さんとの詳しい事情は、この相談文だけではわかりません。それでも、お母さんの言動をすべてえみるさんの責任にしたり、お母さんとの関係を理由にえみるさんを辱めたりしてよいことにはなりません。
親を大切にすることと、自分が傷つく関わりを無制限に引き受けることは別です。今会いたくない気持ちがあるなら、距離や連絡の頻度について、安心して話せる相手と考えて構いません。
感謝してきたことは、侮辱を受け入れる義務になりません
これまで夫に感謝し、家族に尽くしてきた気持ちまで、恥じる必要はありません。その時のえみるさんの思いは、えみるさんの大切なものです。相手に助けてもらったことがあっても、今の傷つく言葉を受け入れ続けなければならないわけではありません。
仏教の感謝や慈悲を、ご自身だけに我慢を求める言葉にしなくてよいのです。ご自身の命と尊厳も、いたわる対象に含めてください。夫を許すかどうか、関係をどうするかを、今日決める必要はありません。

夫との話し合いより、まず安全と支えを
夫の本心を確かめれば楽になるのでは、と考えるかもしれません。しかし、傷つく言葉を受けた直後に、二人だけで問い詰めたり、理解してもらおうと説明を重ねたりすることを急がなくてよいのです。
話すと怒鳴られる、脅される、怖くて意見を言えないなどの不安があるときは、先に相談窓口につながってください。話し合うかどうかも、第三者の支えを得て考えることができます。「殴られていないから相談できない」と、ご自身で線を引く必要はありません。
電話やメモを相手に見られると危険が増しそうな場合は、安全に使える端末や場所から相談してください。記録を残すことも、安全を優先し、無理に証拠を集めようとしなくて構いません。
誰も信じられない今、全部を話せなくても大丈夫です
深く傷ついたあとに、すぐ誰かを信用するのは難しいでしょう。まずは「夫の言葉で傷つき、死にたいほどつらい」「家で安心して過ごせない」と、今困っていることだけ伝える方法もあります。書いた相談文を見せるだけでも構いません。
眠れない、食べられない、日常生活が難しいときは、医療機関にも相談してください。お寺で気持ちを話すことと、医療や専門窓口の支援を受けることは一緒にできます。子供のために一人で我慢することを、ご自身の役割にしなくてよいのです。

相談先と、今日できる一歩
DV相談ナビ:#8008。配偶者からの暴力についてどこに相談すればよいかわからない方を、お近くの配偶者暴力相談支援センターにつなぐ窓口です。通話料がかかり、相談は各窓口の受付時間内となります。詳細は内閣府「DV相談について」で確認できます。
「DVかどうか自分ではわからない」「夫の言葉が怖い」と、そのまま相談して構いません。今後の住まいや家族との関わりを、一人で決めきる必要はありません。
今日は、安全に連絡できる相手を一人選ぶ、相談先に電話する、今のつらさを書いたメモを医療機関で見せる。そのうち一つだけで十分です。信頼を取り戻すより先に、今日のご自身を守ることを大切にしてください。
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※2008年1月20日の相談と返信をもとに再構成しました。

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