母の機嫌を優先してしまう。アダルトチルドレンかと悩み、一人で受診が不安なとき|お寺ネット人生相談

お寺ネット人生相談のロゴと、母との関係を日本のお坊さんに相談する女性のイラスト
母の同意を待たず、自分のつらさを相談してよい

お寺ネット人生相談|2008年5月29日〜30日の相談をもとに再編集しています。相談者:コッコさん/33歳・既婚(相談当時)/No.6520・6530・6580/原題「また相談させてください。アダルトチルドレン」

幼い頃から親の機嫌を気にして育ち、結婚した今も、自分の考えより母の機嫌を優先してしまうコッコさん。「自分はアダルトチルドレンなのでは」「一人で精神科に行っても大丈夫?」という悩みを、続けて投稿されました。母の理解を待つことより先に、自分のつらさを相談してよいことを考えます。

目次

相談:母の言うことを優先し、自分の気持ちを抑えてしまいます

私は33歳で結婚しており、夫と二人暮らしです。子どもはいません。数年前から、自分はアダルトチルドレンではないかと悩んでいます。

幼い頃の記憶は、両親との楽しい外出より、親の機嫌をうかがっていたことが強く残っています。幼稚園でいたずらをしたときに母と祖母から強く怒られ、世間体のことを繰り返し言われました。

小学生の頃、誕生日やクリスマスのプレゼントは決められた金額以内で自分で選ぶよう言われ、1円でも超えてはいけないという強いプレッシャーがありました。将来の夢の作文にも「お金が一番大切」と書き、先生から呼ばれ、母に怒られることがありました。

今も、心では違うと思っていても「母の言うことは絶対」と感じ、母の機嫌を優先して表面上はうまく収めてしまいます。父は小学4年から高校3年まで単身赴任で不在でした。味方だと思っていた父がいなくなったことも関係しているのか、その後数年間うつ病になったと感じています。

夫は、私の状態には母との関係が影響していると考えています。でも、今から何をどう変えればよいのか分かりません。精神科で相談した方がよいのでしょうか。

続きの相談:一人で受診しても大丈夫でしょうか

2008年5月29日13:37/No.6530
うつ病のときは通院していました。少し前にも不安定になり、安定剤が手元にありますが、今は通院していません。母に話すと、育った環境には問題がなかったと言い切られ、一緒には行けません。夫も仕事で付き添えず、病院より環境を少しずつ変えようと言っています。一人でも大丈夫でしょうか。

2008年5月30日08:08/No.6580
母を説得する方がつらくなりそうです。夫と話すと、一度一人でカウンセリングを受けてみたらと言われました。以前は頭の手術を受け、その後うつにもなり、脳外科から精神科を紹介されました。来月の外来で、まず主治医に、再び精神科に相談したい気持ちを話してみようと思います。

※改行・表記を整え、投稿者の連絡先や接続情報は省略しました。病気の原因についての記述は相談者の受け止めであり、記事として因果関係を断定していません。資料に含まれない返信の内容も補っていません。

当時寄せられた返信

はたはたさん(2008年5月30日10:46/No.6591)は、自身も母との関係に悩んだ経験を伝え、母を一人の人間として見ること、自分の気持ちを伝えること、夫の支えを借りることを提案しました。

一方、返信には「弱虫」という評価や、「因縁」「今世の勉強」といった解釈、心の状態や母の内心を決めつける説明も含まれていました。これらを相談者の責任や医学的な説明として採用しません。親に反発できなかったことを責めたり、許すことを回復の条件にしたりする必要はありません。

お寺ネット住職

コッコさん、幼い頃からお母さんの機嫌を先に考え、自分の気持ちを抑えてこられたのですね。「違う」と感じても言葉にできず、結婚して離れて暮らしてからも苦しい。その思いを、弱さや努力不足として片づけなくてよいのです。

お母さんが同意しなくても、コッコさんは自分のつらさを相談して構いません。自分を守るための相談は、親を裁いたり、親不孝をしたりするためのものではありません。今の暮らしを少し楽にするために、支えを借りてよいのです。

名前に当てはまるかより、困っていることを伝える

「アダルトチルドレン」という言葉が、自分の生きづらさを考える手がかりになることはあるでしょう。ただ、その言葉だけで病気や原因、必要な支援が決まるわけではありません。この相談だけでコッコさんの状態を診断することもできません。

「母の機嫌を優先してしまう」「断ると強い不安や罪悪感がある」「自分で選ぶのが難しい」といった、今の具体的な困りごとを伝えてください。呼び名に当てはまることを証明してからでなくても、相談できます。

成人の方は、一人で受診を相談してよいのです

一般に、成人の方が精神科などへ相談するのに、母親や配偶者の付き添いが必須というわけではありません。一人での受診が不安なことを、予約時に医療機関へ伝え、受診方法や必要な持ち物を確認しましょう。付き添いがなくても、話す内容を短いメモにして持っていく方法があります。

主治医に再び精神科で相談したいと話す、というコッコさんの考えは、一つの入り口になります。頭の手術や以前のうつ病の治療歴、今の不安や生活上の困りごとを伝え、必要な診療科や紹介について相談してください。心の悩みをすべて母との関係だけに結びつけず、身体の病歴も含めて医療者に確認してもらいましょう。

手元にある薬も、名前や処方された時期、今の服用状況を伝えてください。以前の薬を自己判断で再開・増減せず、医師や薬剤師に確認しましょう。つらさが強い場合は来月まで我慢せず、通院先へ早めに連絡してよいのです。

日本のお寺でメモを見せて僧侶に相談する女性
話すことをメモにして、相談の一歩を準備する

母を説得することを、相談の前提にしない

お母さんが「環境に問題はなかった」と言っても、それでコッコさんが苦しくなかったことにはなりません。何があったかを母娘で今すぐ一致させようとすると、かえって疲れてしまうこともあります。母に認めてもらうまで受診を待つ必要はありません。

気持ちを伝える練習も、大きな対決から始めなくて構いません。「今日は返事をせず考える」「電話を短くする」「この話題は今は話さない」など、負担を減らす小さな方法を選べます。自分にとって安全で無理のない距離を、相談員と一緒に考えてみてください。

相手の機嫌が気になるからといって、すぐに完璧に断れるようになる必要はありません。できなかった日をまた責めず、自分は本当はどうしたかったのか、後から気づくところからでもよいのです。

夫に頼むことと、専門家に頼むことを分ける

夫が付き添えなくても、相談をあきらめなくて構いません。予約を取る時間を確保する、メモを一緒に整理する、受診後に少し話を聞いてもらうなど、頼めそうなことを具体的に伝える方法があります。

同時に、夫にすべてを理解してもらい、治してもらう必要もありません。医療やカウンセリングなど、安心して話せる相手を増やしましょう。カウンセリングの対応範囲、費用、予約方法は施設によって異なるので事前に確認してください。

どこから相談するか迷うときは、地域の保健所や精神保健福祉センターなどでも相談先を尋ねられます。こころの相談の窓口について(厚生労働省)。一人での受診に不安があることも、そのまま伝えてよいのです。

日本のお寺で黒い法衣と袈裟の僧侶に相談する女性
自分の気持ちを、安心して話せる場所を持つ

親を許すことより、自分の気持ちを大切に

親にも事情や不完全さがあるとしても、コッコさんが受けたつらさを小さく扱う理由にはなりません。今すぐ許す、感謝する、仲良くする、と結論を出さなくても大丈夫です。祈りや仏教の言葉を、苦しみを我慢するための義務にする必要もありません。

お寺で話すことが気持ちの支えになるなら、その場所も頼ってください。お寺での対話と、医療や心理の専門家への相談は、一緒に利用してよいものです。

まずは「また精神科で相談したい」「一人で行くのが不安」と、連絡できる医療者や相談窓口に伝えることから。自分の気持ちを大切にする一歩を、お母さんの許可を待たずに選んでよいのです。

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こころの相談の窓口について(厚生労働省)
受診にあたって(厚生労働省)

※過去の掲示板相談をもとに再編集しています。診断や治療は医療機関にご相談ください。イラストはイメージで、実在の相談者を描いたものではありません。

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