お寺ネット 人生相談
相談テーマ:自分を変えたい
相談者:無々 さん
※相談本文の投稿日・相談番号は、提供された記録には記載がありません。
「優しくない」「同じミスを繰り返す」「自分が嫌い」。変わりたいと思うほど、欠点ばかりが目につくことがあります。内面を変えたいという相談と当時の返信をもとに、自分を責め続けずに、日々の行動を見直す方法を考えます。
ご相談内容
自分を変えたいんです。外見ではなく、内面を。
根性がない自分、優しくない自分、思いやりのない自分、感謝しているつもりの自分が嫌いです。
だらしないところ、気弱なところ、どこでもすぐに眠くなること、同じミスを繰り返すこと、体型、優柔不断なところ。人から嫌われていると感じる自分も嫌いです。
腹をくくって気合いで直すのが当たり前なのでしょうか。そもそも、人に聞いている時点で駄目な気もします。アドバイスをいただけたら嬉しいです。
※原文の趣旨を保ちながら、読みやすく整理しています。
当時寄せられた回答の要旨
天外 さん(2008年1月11日/No.420)
自分を見つめようとしていることを肯定し、あるがままの自分を見るために、自分を嫌いになる必要はないと伝えています。
また、ご自身の不快感や性急さを振り返った経験から、心のゆとりや満足感に目を向け、「人を賞賛する」という実践を紹介しています。変化には時間がかかるという励ましも寄せられました。
※当時の返信を要約したものです。原文の「大元の原因はひとつ」「答えは必ず得られる」といった表現は、回答者個人の見解です。ここでは原因や結果を一律に決めず、具体的に取り組める方法を考えます。
お寺ネット住職より
無々さん、「人に聞いている時点で駄目」ということはありません。自分だけでは行き詰まるとき、誰かの見方を借りることも、変わるための一歩です。
相談文には、直したいことがたくさん並んでいますね。けれど、すべてを同時に直そうとしたら、何から始めればよいかわからなくなると思います。まずは、ご自分の価値全体を採点することから離れて、ひとつの場面、ひとつの行動に目を向けてみませんか。
「自分は駄目だ」を、具体的な困りごとに言い換える
たとえば「だらしない人間だ」という言葉だけでは、次に何をすればよいかが見えません。「机に出した物を戻し忘れることがある」と捉えれば、置き場所をひとつ決める方法を試せます。
「思いやりがない」なら、「昨日、相手の話の途中で自分の話を始めてしまった」と、出来事を具体的にしてみましょう。次は最後まで聴く、話を遮ったら謝る。そうした行動なら、練習のしかたが見えてきます。
反省することと、自分を丸ごと否定することは別です。もし誰かを傷つけたなら、できる範囲で謝ったり、やり方を変えたりする。そのためにも、何が起きたのかを丁寧に見ていきましょう。
今日変えることを、ひとつだけ選びましょう
まずは、次のような小さな行動から、試せそうなものをひとつ選んでください。全部行う必要はありません。
片付けなら:寝る前に机の上の物をひとつ戻す。
同じミスなら:作業を終える前に、間違えやすい一点だけ確認する。
優柔不断なら:失敗してもやり直せる小さな選択で、決める時間を区切ってみる。
思いやりなら:相手の話を、ひと区切りまで聴く。
「いつ、何をするか」がわかるくらい小さくして、数日試してみましょう。できなかった日は、「また駄目だ」ではなく、量が多かったのか、思い出すきっかけがなかったのかを考えます。そんな時間を作ってっ見ましょう。もっと小さくしたり、置き場所を変えたりして構いません。

感謝や賞賛は、実際に助かったことを伝えるところから
天外さんが提案した「人を賞賛する」は、無理に立派な言葉を言うことと考えなくてもよいでしょう。相手がしてくれたことの中で、本当に助かったことをひとつ見つけてみてください。
「さっき話を聴いてくれてありがとう」「確認してくれたので助かりました」。短い言葉でも、具体的に伝えられます。感謝の気持ちが十分かどうかを心の中で採点するより、相手に届く言葉を試してみるのです。
褒めれば必ず自分も褒められる、好かれる、という保証はありません。しかし、相手は気分が良いものです。褒めるにはコツがあります。それは、「後よし」です。例えば、「あなたは目は可愛いけど、足が太い」というのと「「足は太いけど、目は可愛いね」言っている内容は同じですが、その順番を変えるだけで、大きく印象が変わります
褒めるのは、難しいかもしれないので「ありがとう」という言葉を多く使う事に気にかけてみては如何でしょうか?どんなこともで「ありがとう」コンビニで買い物をしても「ありがとう」とお金を払うのです。「ありがとう」を言っていると、多くのありがとうも聞こえてくるのが不思議です。頑張りすぎず、自分が大切にしたい接し方を少しずつ選んでいきましょう。

眠気や体型を、人格の評価に結びつけないでください
「どこでもすぐ眠くなる」ことは、気合いや性格だけの問題と決めつけないでください。眠気が続いたり、仕事や生活に支障が出たりする場合は、かかりつけ医など医療機関へ相談してよいことです。
厚生労働省の情報サイト「昼間の眠気」でも、慢性的な眠気で困っている場合は医療機関への相談を勧めています。相談するときは、睡眠の時間や、どんな場面で眠くなるかを伝えてください。
また、体型で優しさや人としての価値が決まるわけではありません。「内面を変えたい」という願いと、ご自身の体を責めることは切り離して考えて大丈夫です。
「嫌われている」と感じるときは、事実と想像を分けてみる
相手の返事が短かった、誘いを断られた。その出来事だけで、自分という人間全体が嫌われているとまでは判断できません。「何が起きたか」と「自分はどう受け取ったか」を、分けて書いてみてもよいでしょう。
相手の気持ちをすべて確かめようとする必要はありません。落ち着いて相談できる相手がいれば、「こういうことがあって、嫌われたように感じている」と話して、別の見方を聞いてみてください。
自分にも、やり直せる余地を残す
今すぐ自分を好きになれなくても構いません。「嫌いだと思っている自分まで、さらに責める」ことを、少し休んでみましょう。人に対して大切にしたい思いやりを、ご自身にも向けてよいのです。
一日の終わりに、「今日はひとつ確認できた」「話を最後まで聴けた」など、実際にしたことをひとつだけ残してみてください。できなかったことがあっても、そのひとつまで消してしまう必要はありません。
自分を変える途中には、迷ったり、元に戻ったように感じたりする日もあります。そのつどやり方を調整し、人の助けも借りながら続けていく。今日は、その最初のひとつを選ぶところからで十分です。
この相談のポイント
・人に相談することも、変わるための行動です。
・人格全体ではなく、具体的な出来事と行動を見直しましょう。
・小さな行動をひとつ選び、うまくいかなければ調整します。
・眠気や体型を「根性がない証拠」にしないでください。
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※過去の相談本文と、2008年1月11日付の返信をもとに再構成しています。相談者名は返信文中の呼びかけによります。「回答案」はお寺ネット住職として加筆しております。医療的な診断を行うものではありません。イラストは実在の相談者を描いたものではありません。

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