家族が亡くなったら、まず何をすればいいですか?

家族が亡くなったらまず何をする?葬儀までの流れを僧侶が解説|お寺ネット
目次

家族が亡くなったとき、何から始めれば?

突然のことで頭が真っ白になり、

「まず誰に連絡すればいいの?」
「葬儀社を先に決めるの?」
「お寺にはいつ連絡すればいい?」
「何を準備すればいいのかわからない」

と戸惑われる方は少なくありません。

大切な方を亡くした直後ですから、すべてを冷静に判断できなくて当然です。

まずは、ひとつずつ進めていきましょう。

お坊さんからの回答

家族が亡くなったら、まず必要なのは、医師による死亡確認と「死亡診断書(または死体検案書)」を受け取ることです。

診断書は、後でも構いませんが、死亡を誰が認めたのか?が大切になります。

たとえ、老衰で自宅で亡くなったとしても、医師が立ち会って「死亡確認」が必要になります。特には、自宅で亡くなった場合は、事件性の事も考えられますので、死亡解剖が行われ、検死など簡単には終わりません。

よく、ニュースで流れているように、死亡後放置しておくと大変な事になってしまいます。

まずは、かかりつけの医師に死亡確認をしてもらいましょう

その後、葬儀社やお寺へ連絡し、ご遺体の安置場所、葬儀の日程、火葬場などを決めていくことになります。

ただし、ここで一つお伝えしたいことがあります。

急いで葬儀のすべてを決める必要はありません。

大切な家族を亡くした直後は、気持ちが動揺しています。

「早く決めなければ」と焦るあまり、よく分からないまま葬儀の内容や費用を決め、後になって「もっと考えればよかった」と相談に来られる方もあります。

特に菩提寺がある方は、葬儀社だけで日程を決める前に、お寺にも連絡してください。その昔、まずはお寺に連絡をしてから、枕経が決まり、そして葬儀社が決まっていくという流れでした。昨今は、先に葬儀社に連絡がいくことが多く、お寺様も気分を害されることもございます。まずは、急ぎ菩提寺に連絡を入れる事です。
*菩提寺様がない場合は、葬儀社が先でも構いません。

家族が亡くなった直後にすること

一般的には、次のような順番で進みます。

1.医師に死亡を確認してもらう

病院で亡くなった場合は、医師によって死亡確認が行われます。

自宅で亡くなった場合は、状況によって対応が異なります。かかりつけ医がいる場合は、まず医師へ連絡してください。

突然亡くなった場合などは、警察への連絡や検案が必要になることもあります。

2.死亡診断書または死体検案書を受け取る

死亡後の手続きには「死亡診断書」または「死体検案書」が必要になります。

死亡届や火葬許可などの重要な手続きに関係する書類ですので、大切に扱ってください。

3.ご遺体を安置する場所を決める

病院で亡くなった場合、そのまま長期間病院に安置しておくことは一般的ではありません。

そのため、

・自宅
・葬儀会館
・葬儀社の安置施設

など、ご遺体をどこへ安置するかを決めます。

「自宅へ連れて帰ってあげたい」という希望がある場合は、そのことを葬儀社に伝えてください。

4.葬儀社へ連絡する

ご遺体の搬送や安置のため、葬儀社への連絡が必要になります。

ただし、

搬送をお願いした葬儀社に、必ず葬儀まで依頼しなければならないとは限りません。

気持ちが落ち着かない中で、すぐに高額な葬儀契約を決める必要はありません。

葬儀の形式や費用について説明を受け、分からないことは遠慮せず確認してください。

5.菩提寺がある場合は、お寺へ連絡する

菩提寺がある方は、できるだけ早い段階でお寺へ連絡してください。

ここはとても大切です。

葬儀社と、

「通夜は○日、葬儀は○日」

とすべて決めてしまってからお寺へ連絡すると、住職の予定が合わない場合があります。

火葬場、葬儀会場、僧侶の予定などを確認しながら日程を決める必要があります。

したがって、

菩提寺がある場合は、葬儀の日程を確定する前にお寺へ相談する

と覚えておくとよいでしょう。

菩提寺がない場合はどうすればいいですか?

「うちには菩提寺がありません」

というご相談も増えています。

菩提寺がなくても、葬儀を行うことはできます。

ただ、

「お経をあげてもらいたい」
「戒名を授かりたい」
「仏式で葬儀をしたい」
「四十九日や納骨についても相談したい」

という場合は、葬儀だけで終わらず、その後の供養についても相談できるお寺を探すことをおすすめします。

葬儀は、亡くなった方との最後のお別れだけではありません。

四十九日、納骨、一周忌など、その後も供養は続いていきます。

ですから「葬儀のときだけ僧侶を手配する」という考え方だけでなく、これから先の供養について相談できるお寺を見つけることも大切です。

葬儀社とお寺、どちらに先に連絡すればいいですか?

これはよくいただく質問です。

病院などからご遺体を搬送する必要がある場合は、まず葬儀社へ連絡することがあります。

しかし、菩提寺がある場合には、できるだけ早くお寺にも連絡してください。

大切なのは、

「葬儀社だけで葬儀の日程を確定しないこと」

です。

葬儀社へ搬送を依頼することと、葬儀の日程や内容をすべて決めることは別です。

分からない場合には、

「まだお寺に確認していないので、日程は決めないでください」

と伝えてもよいでしょう。

お寺には何を伝えればいいですか?

お寺へ電話をするときには、分かる範囲で構いませんので、

・亡くなった方のお名前
・亡くなった日時
・喪主または連絡者のお名前
・現在ご遺体がどこにあるか
・希望する葬儀の場所
・葬儀社が決まっているか
・火葬場や葬儀の日程が決まっているか

などを伝えてください。

全部決まっていなくても問題ありません。

むしろ、

「何も分からないので、どうすればよいでしょうか」

と相談していただいて構いません。

枕経とは何ですか?

亡くなった方を安置した後、お坊さんがお伺いしてお経をあげることがあります。

これを一般に「枕経(まくらぎょう)」と呼びます。

昔は、亡くなった方の枕元でお経をあげ、その方の旅立ちに向き合う大切な仏事として行われてきました。

現在は葬儀の形も変化し、必ずしもすべての家庭で行われるわけではありません。

しかし、ご家族にとっては、慌ただしい手続きの中で初めて静かに故人へ手を合わせる時間になることもあります。

葬儀の形式をすぐ決めなくても構いません

最近では、

・一般葬
・家族葬
・一日葬
・直葬、火葬式

など、さまざまな葬儀の形があります。

どの方法が正しく、どの方法が間違っているということではありません。

家族の事情、故人の希望、経済的な事情などによって、適した形は異なります。

大切なのは、

「安いから」
「みんながそうしているから」
「葬儀社に勧められたから」

だけで決めてしまわないことです。

「自分たちは、どのように故人を送りたいのか」

を一度考えてみてください。

葬儀は誰のためにするのでしょうか?

葬儀は、亡くなった方のための仏事です。

同時に、残された私たちが「死」という現実を受け止めていくための大切な時間でもあります。

昨日まで話をしていた人が、もう返事をしてくれない。

頭では「亡くなった」と分かっていても、心はすぐには追いつきません。

お通夜があり、お経を聞き、お焼香をし、葬儀を行い、最後に火葬場でお骨を拾う。

一つひとつの儀式を通して、私たちは少しずつ大切な人の死と向き合っていきます。

だからこそ、葬儀は単なる「亡くなった後の手続き」ではありません。

「ちゃんと送ってあげられるだろうか」と心配しすぎなくて大丈夫です

ご家族を亡くされた方から、

「何をしてあげればいいのでしょうか」
「きちんと供養できるでしょうか」
「間違ったことをしたら、故人に申し訳ない」

という相談をよくいただきます。

しかし、仏事は試験ではありません。

知らなかったからといって、亡くなった方が怒るわけではありません。

形式を完璧にすること以上に大切なのは、

「ありがとう」
「お疲れさまでした」
「どうぞ安らかに」

と、亡き方へ心を向けることです。

三休住職からひとこと

大切な方が亡くなった直後には、たくさんのことを決めなければなりません。

葬儀社、火葬場、葬儀の日程、戒名、お布施、親族への連絡……。

悲しんでいる暇もないほど、次から次へと判断を求められます。

そんなときこそ、少しだけ亡き方のお顔を見て、手を合わせてください。

そして心の中で、

「ありがとう」

と声をかけてあげてください。

葬儀で一番大切なのは、立派な祭壇でも、高価な棺でもありません。

亡き人を想い、手を合わせる心です。

何をしたらよいか分からないときは、一人で抱え込まず、お寺に相談してください。

お寺は、葬儀が決まってからお経をお願いするだけの場所ではありません。

「家族が亡くなりました。何をすればいいですか?」

そこから相談していただいてよいのです。

よくある質問

Q.夜中に亡くなった場合でも、お寺へ連絡していいですか?

まずは医師による死亡確認やご遺体の搬送・安置を進めてください。お寺への連絡方法や対応時間は寺院によって異なりますので、緊急時の連絡先が分かっている場合は、その案内に従ってください。最もあまりに深夜であればお寺様も就寝中で迷惑な場合もございます。迷惑にならないように、メールやSNSなどを活用し、死亡した旨だけでもお伝えされるのが良いでしょう。お寺様も、その事を知った上で、日程の準備をされますので。

Q.葬儀社を決めてからお寺へ連絡してもいいですか?

葬儀社への搬送依頼は必要になることがありますが、菩提寺がある場合、葬儀の日程を確定する前にお寺へ連絡することをおすすめします。

*一番してはいけない事:お寺への挨拶は、喪主もしくは遺族がなさってください。間違っても、葬儀社に依頼しない事です。葬儀社が葬儀の段取りを勝手に決めてしまう事に気分を害しておられる僧侶は多くあります

Q.菩提寺がなくてもお坊さんに葬儀をお願いできますか?

可能です。葬儀だけでなく、戒名、四十九日、納骨、その後の年忌法要などについても相談できるお寺を探すと安心です。
お寺の探し方ですが、葬儀が決まっている場合、葬儀社様にお願いするのが良いでしょう。

今後の供養をどうされるのか?檀家を希望されるのか?希望しないのか?
良いも悪いも、葬儀社さんは、よく知っておられます。

葬儀社さんの担当にもよりますが、お寺様との長い付き合いになりますので、しっかりと事情をお話になり、ご紹介いただくのが良いでしょう。

地方の場合は、近くのお寺がかえって困る場合があります。それは、今後そのお寺との縁が切れなくなってしまうからです。
ちょっと離れたお坊さんで親身になって考えて下さるお寺様が良いでしょう。

また、葬儀社さんの紹介が、今後のお寺の付き合いにも目を配ってくださいますので良いと思います

Q.家族葬や一日葬でもお経をあげてもらえますか?

お寺によって対応は異なりますが、家族葬や一日葬などでも僧侶に読経をお願いすることはできます。まずは希望する葬儀の形をお寺へ相談してみてください。

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「こんなことをお坊さんに聞いてもいいのかな?」

という内容でも構いません。

仏事には、地域や宗派、ご家庭によってさまざまな考え方があります。

分からないことや不安なことがあれば、お気軽にご相談ください。

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