お子さまを亡くされ、どこで、どのように手を合わせたらよいのか迷っておられるのですね。供養の形をすぐに決められなくても、ご自身を責める必要はありません。まずは、お子さまを思うお気持ちを、安心して話せるお寺に伝えてみてください。
水子供養を専門に案内していないお寺でも、相談に応じていただける場合があります。ご主人側の家のお墓があるお寺で供養したいというお気持ちがあるなら、まず、そのお寺に方法を尋ねてみるとよいでしょう。受け付け方や法要の内容は、宗派やお寺によって異なります。
この記事は、お寺ネットに2008年に寄せられた相談を、投稿者ご本人の訂正を反映して読みやすく整理したものです。当時の回答の要旨と、現在の読者へ向けた住職の加筆を分けて掲載しています。
寄せられたご相談|家のお墓があるお寺にお願いしたい
相談者:林檎さん/2008年2月14日/相談No.192・訂正No.193
先日、子どもを流産で亡くし、供養を考えています。主人側の家のお墓があるお寺にお願いするか、水子供養を主に行っているお寺にお願いするかで迷っています。自分としては、いずれ自分もお世話になるであろう、家のお墓があるお寺で供養していただきたいと思っています。
水子供養を主に行っていないお寺では、どのような供養をするのでしょうか。位牌を作ったり、お地蔵さまを奉納したりするのでしょうか。それとも読経が中心なのでしょうか。読経の場合、命日にまたお願いするなど、その後はどのように供養を続けるのでしょうか。
※原投稿の「主人の墓」は、同日12時34分の訂正投稿に基づき「主人側の家のお墓」としています。ご主人が亡くなったというご相談ではありません。
当時の回答|まず、お寺に供養の内容を尋ねてみましょう
当時の回答者:沙羅さん/2008年2月16日/回答No.216(要旨)
水子供養を看板などで大きく案内していないお寺でも、お願いすれば供養してくださるのではないでしょうか。ご主人も事情をご存じであれば、ご主人側のお寺にお願いしてみてはいかがでしょう。位牌を作りたい場合はその希望も伝え、どのような供養をしているか、お寺に尋ねてみるとよいと思います。
当時の回答は、お寺へ直接相談することを勧めています。ただし、「たいていのお寺なら同じように対応してもらえる」と一律に考えるのではなく、実際の受付や方法を確認しましょう。以下は、当時の回答とは別に加えた解説です。
住職からの加筆|「専門かどうか」より、安心して相談できること
水子供養を大きく案内しているかどうかだけで、供養の丁寧さや、お子さまを大切に思う気持ちが決まるわけではありません。ご縁のあるお寺で話を聞いていただき、納得したうえで手を合わせられることを大切にしてください。
家のお墓があるお寺なら、今後のお参りとあわせて相談しやすいこともあります。一方、水子供養を案内している別のお寺に相談することもできます。説明のわかりやすさ、通いやすさ、費用、個別の事情への配慮などを確かめ、ご自身が無理なく向き合えるところを選びましょう。
読経を中心にした供養でもよいのでしょうか
読経と焼香などを中心に法要を行うお寺もあれば、宗派の教えに沿って別の形でお勤めをするお寺もあります。個別の法要か合同の法要か、参列できるかなども、お寺によって違います。
読経を中心にした供養を、「物を作らないから足りない供養」と考える必要はありません。位牌やお地蔵さまの有無、かけた費用の大小によって、思いの深さが決まるものではないのです。まずは、お願いするお寺の考え方と法要の内容を伺ってください。
位牌やお地蔵さまは、必ず必要ですか
位牌を用いるか、どのようなお名前を記すか、お地蔵さまを奉納するかは、宗派やお寺、ご本人の希望によって異なります。どなたにも同じ品物が必須というわけではありません。位牌を用いない宗派もありますので、購入や申し込みを先に進めず、お寺に相談しましょう。
何か手を合わせるよりどころを残したいというお気持ちがあれば、そのままお伝えください。奉納する場合は、安置場所、期間、その後のお参りや管理、追加の費用についても確認しておくと安心です。今は決めずに、法要だけお願いするという相談もできます。
その後の供養|命日のお参りや、日々の合掌
最初の法要を終えたあとも、命日やご自身にとって大切な日に手を合わせる、お寺へお参りする、希望するときに改めて読経をお願いするなど、続け方はいろいろあります。命日の法要をご希望なら、予約の要否や日程をお寺にお尋ねください。
毎年の法要を一律の義務と受け止めたり、特定の日に行けないことを責めたりする必要はありません。ご自宅で静かに合掌し、心の中でお子さまに語りかけることもできます。お寺での作法は教えていただきながら、体調や生活、ご自身の気持ちに無理のない形を考えていきましょう。
お寺への問い合わせ方|このように伝えてみてください
「家のお墓でお世話になっている者です。流産で亡くした子の供養をお願いしたいのですが、そちらで相談できますか。どのようなお勤めになりますか。位牌などが必要か、今後のお参りはどうしたらよいかも教えていただきたいです。」
あわせて、個別・合同の別、所要時間、参列する人、持ち物、お布施や必要な費用を確認すると、当日の不安を減らせます。ご事情を詳しく話すことがつらいときは、最初からすべてを説明しようとしなくても大丈夫です。
ご家族と気持ちを分かち合えるなら一緒に相談してもよいでしょう。ただし、当時の回答にある「ご主人もご存じなら」という言葉を、相談には必ず配偶者の同意や同行が必要という意味に受け取る必要はありません。お一人で相談したい場合や、連絡・郵便物への配慮を希望する場合も、事前にお寺へ伝えてください。
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供養の具体例として、本寿院の水子供養の案内では、読経や写経などの方法、お一人での相談も案内しています。これは一寺院の例であり、すべてのお寺で同じ内容を行うという意味ではありません。受付や費用は各寺院の最新の案内をご確認ください。
お子さまを思う気持ちを、無理のない形に
林檎さんが「これからもご縁を持つお寺で供養したい」と思われたことを、大切にしてよいのだと思います。まずはそのお寺に、お子さまへのお気持ちと、これからも手を合わせたいという願いを伝えてみてください。供養の形を整えることを急がず、安心して祈れるひとときにつながることを願っています。合掌。

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